1/3
https://www.jcr.co.jp/
1 8 - D- 0 0 2 4
2 0 1 8年 4 月 9 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
日本リート投資法人
(証券コード:3296)【据置】
長期発行体格付 A
格付の見通し 安定的
■格付事由
(1) 双日をメインスポンサーとする総合型の J-REIT。10年9月に設立され、14年4月に東京証券取引所(不
動産投資信託証券市場)に上場した。資産運用会社(AM)は双日リートアドバイザーズで、同社の株主
は 双日 (出 資比率 67.0%)、 クッ シュ マン・ アン ド・ウ ェイ クフ ィール ド・ アセッ トマ ネジ メント (同
18.0%)及びアジリティ・アセット・アドバイザーズ(同15.0%)の3社から成る。格付は、相対的に物
件やテナントの分散度が高いポートフォリオから生成されるキャッシュフローの安定性、メインバンクと
の強固な関係もベースとした財務運営の健全性などを反映している。
(2) 現行ポートフォリオは全 66 物件(オフィス 55 物件、住宅 9 物件、商業施設 2 物件)、取得価格総額
2,077 億円の資産規模で、都心 6 区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区)に所在する中
規模オフィスを主体とした構成となっている。ポートフォリオ・マネジメントに関する取り組みでは、17
年9月に交換による資産の入れ替えが行われ、「JSプログレビル」ほか1物件について譲渡益を計上のう
え売却した一方、「ホーマットホライゾンビル」を含む計3物件を115億円で取得した。鑑定NOI利回り
4.9%の収益性を維持しつつ、平均築年数の緩やかな低減につながっているとともに、550 弱のテナント
数(オフィス及び商業施設における事務所又は店舗区画のエンドテナントのみが対象)が確保されている。
賃貸事業のトラックレコードについては、18 年 2 月末時点で 99.6%と高水準での稼働率の推移、賃料増
額改定の実績などを確認でき、AM 等によるきめ細かなオペレーションの継続に対して一定の評価が可能
と考える。また、資産総額ベースの簿価 LTV の推移、有利子負債の調達内容や金融機関取引状況などか
らみて、健全な財務運営が続けられている。以上を踏まえ、格付を据え置き、見通しを安定的とした。
(3) 本投資法人は取得時 NOI 利回りの目線など上場以来の取得ポリシーを堅持しつつ、引き続き中長期目標
として資産規模 3,000 億円の達成を目指す方針。現状、スポンサーサポートも活用し、「合同会社ニコラ
スキャピタル 10」をはじめ 4つのブリッジファンドにおいて匿名組合出資持分を取得しており、16物件
(裏付不動産の鑑定評価額合計320億円)に関する優先交渉権が確保されている。当該優先交渉権行使の
動向や、上述の新規取得物件を含め、本投資法人取得後の運営状況について注目している。内部成長に関
しては、賃料増額改定余地のあるポートフォリオに対し、PM と AM との円滑な協働態勢も活用しつつ、
レントギャップの縮小もしくは解消、高稼働率の維持、コスト削減等の取り組みが続くものと想定される。
また、 保有物件の競争力 や収益力 の維持、向上にむ けては、AM の「エン ジニアリング ・マネジメント
室」による活動も踏まえた、CAPEX 等の活用による経年物件(築後20 年超の物件が全 66 物件中 47 物
件)への対応がポイントになると考える。
(4) 資産総額ベースの簿価 LTV は 17/12 期末で 46.1%と、AM の想定する 45%~50%の範囲内でコントロ
ールされている。財務バッファーとなりうるポートフォリオの含み益は 17/12 期末で 179 億円(含み益
率 8.5%)を有し、増加基調にある。デット・ファイナンスでは、平均残存期間の長期化、返済期限の分
散化、金利固定化などが進められていることに加え、三菱UFJ銀行をメインとしたレンダーフォーメー
ションが維持されている。適切なレバレッジコントロールの継続や、有利子負債について一段の平均残存
2/3
https://www.jcr.co.jp/ 【主な新規取得物件の概要】
ホーマットホライゾンビル
・87年8月に竣工した、鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付8階建の事務所。17年7月末時点の
テナント数は15、17年12月末時点の稼働率は100%である。
・本物件は JR 総武線、都営新宿線、東京メトロ有楽町線「市ヶ谷」駅から徒歩 2 分、東京メトロ南北
線「市ヶ谷」駅から徒歩 5 分に位置し、交通利便性に優れた立地にある。周辺は「日テレ通り」沿い
に高層事務所ビル等が建ち並ぶ地域で、本物件については外壁の前面がタイル貼りとなっていること
もあり、一定の視認性が認められる。
・本物件は地下 1 階が車庫等、1~8 階が事務所仕様となっている。基準階階高は約 3.3m、天井高は約
2.5m、貸室床面積は約75~253坪である。設備としては、個別空調や OA フロア等、一定のテナント
ニーズを満たす標準的な水準は具備しているものとみられる。87 年竣工で経年相応の老朽化などはあ
るものの、維持管理の状態は概ね良好である。
取得日 :17年9月28日
取得価格 :6,705百万円
鑑定評価額 :6,800百万円(17年12月末日時点)
(担当)杉山 成夫・松田 信康
■格付対象
発行体:日本リート投資法人
【据置】
対象 格付 見通し
3/3
https://www.jcr.co.jp/
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2018年4月6日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:杉山 成夫
主任格付アナリスト:杉山 成夫
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法(格付方法)の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付
関連情報」に、「J-REIT」(2017年7月3日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 日本リート投資法人
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・格付関係者が提供した監査済財務諸表
・格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先